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会社法講演のレジメ(2)

新会社法で、公開会社と株式譲渡制限会社って、何?

まずは、条文を見てみよう。でもややこしいなあ。これ、本当に日本語?

新会社法2条5号
「公開会社 その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない会社をいう。」

答えは、

・株式譲渡制限会社=発行する全部の株式について、その譲渡につき、会社の承認が必要であると定款で定めてある会社
・公開会社=株式譲渡制限会社でない株式会社

*実は、株式の一部だけでも譲渡制限をすることができるのです。
**そして、全部の株式に譲渡制限がかかっている会社のみ、株式譲渡制限会社と呼ぶのです。
***それ以外の、一部の株式だけ譲渡制限がかかっている会社も、全然譲渡制限がない会社も公開会社と呼ぶことにしたのです。
****一部でも譲渡制限がかかっていない会社だと、他人が入り込む余地があるので、公開会社として、ひとくくりにしたのです。しかも、公開会社が原則のはずだという石頭の立法担当者が、公開会社を先に定義づけしたので、こんなややこしい規定の仕方にしたのです。

以上がわかれば、問題はクリアーです。
新会社法は、公開会社と譲渡制限会社に分けて規定をしているため、どうしても理解する必要があるのです。
決して、公開会社は、上場企業や店頭公開企業のことではありません。